花火は製造・販売・貯蔵・消費に至るまで「火薬類取締法」という法律によって規制されていることから、事故をなくすためにも、製造者側 の安全対策と品質管理が要求されます。 このため、おもちゃ花火については、経済産業省の指導の下に昭和52年から自主的な安全基準を設けて当協会の検査所において検査を実施し、パスした花火にSFマークを発行するなど、製品の安全品質の向上に長年努力してきました。 昨今、深夜の花火遊びや、終わった後のゴミの放置など、消費場所周辺の住 民とのトラブルも発生しております。 このようなマナー違反が、花火の遊べる場所の縮小などに影響することから、 消費者のマナーアップを呼びかける運動も展開しています。 本冊子では、おもちゃ花火から打揚花火まで、花火を安全に楽しんでいただくために、花火の正しい知識や情報についてまとめてみました。 令和6年6月 公益社団法人日本煙火協会 当協会は、今年もポスターやしおりなどの印刷物やホームページを通じて花火に関する各種情報 を提供するとともに、平成29年におもちゃ花火の文化伝承と安全広報の周知を目的に、8月7日を「おもちゃ花火の日」として記念日登録したことに伴い、以前にも増して「ルールを守って楽しい花火」をスローガンに全国で安全啓発運動を行っています。 <安全検査マーク> 2 はじめに 日本の夏の風物詩といえば花火。夏休みが近づくといよいよ花火のシーズン となり、各地で多くの花火大会が開催されます。 花火は、情緒豊かな「線香花火」などのおもちゃ花火から、花火大会で打ち揚がる迫力満点の打揚花火まで、色々な花火が夏の夜を彩り、老若男女を問わず楽しんでいただけるとともに、人々の心を癒す日本の伝統文化です。 その一方で、花火は原料が火薬であることから取り扱いには十分な注意も必要となり、花火を楽しむためにはルールやマナーを守ることも大切です。 花火に関連する事故は、減少傾向にあるものの毎年発生しており、特におもちゃ花火の事故原因は、使用上の不注意によるものがほとんどです。 家族みんなで遊んで楽しめるおもちゃ花火、それだけに事故は絶対に避けな ければなりません。
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